ケニヤ事情その2

一泊目のキャンプ場には、中央に簡単な水道がひとつあった。同じツアーに参加していたアメリカ人のカップルは、そこですぐに身体を洗い始めた。みんなの見ている前で、二人はキャッキャッと声を上げながら、髪の毛まで洗っている。
そう、そのキャンプ場にはシャワーがなかったのだ。でも、私には、そこで身体を洗う「勇気」がなかった。水道があるだけでも十分。顔は洗えるのだから…。そう思うことにしたが、トイレに行ってビックリ! 穴を掘っただけのトイレの戸口には、ピクニックで使うような、ナイロンの小さなシートが一枚吊るしてあるだけ。風が吹けば、ヒラヒラとシートが舞う。それに、穴だけのトイレだから、当然ハエがたかっている。私はトイレにも行けなくなってしまった。
食べ物は、水も含めてテントの外に出しておくように注意を受けた。そう、夜になって動物たちが食べ物を取りにやってくるのだ。もし、テントの中に置いておいたら、動物たちと格闘しなければならなくなる。ヒヒぐらいの動物なら少しの傷ですむかもしれないが、これがトラやゾウだったら…。私は残り少ない水をとられては困ると思い、夜までに飲み干してしまうことに決めた。

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